(!)大量追記しました!
記事の最後にうらら製品の記事を掲載しました。
いつもご覧いただきありがとうございます。
独特な世界観をもつ音楽ゲーム『スペースチャンネル5』。
この作品を象徴する代表曲 “Mexican Flyer “が、本田技研工業株式会社 (Honda)のステップワゴンのCMで使用されています。
‥‥とはいえ、この楽曲は『スペースチャンネル5』が元ネタではなく、オリジナルが 別に 存在 します。『スペースチャンネル5』の曲がそのまま使用されているわけではありません。
このことについて少し詳しくみてみましょう。
(お願い) ホンダやセガが、含みを持たせて『スペースチャンネル5』でも使用している楽曲をあえてCMに採用したかは不明ですが、この記事は原曲そのものは別にあるという主旨で話題を提供させていただいています。
ステップ ワゴン Modulo X「デザイン」篇 30sec
※CMの公開が終了してしまったようです。
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CMは小さなマルチスクリーンに複数のアングルからボディを映し出した映像を多用し、車の魅力を伝えるスタイリッシュな内容となっています。『スペースチャンネル5』でも使用された楽曲が車のCMに使用されたことは、ゲーム愛好家としてとてもうれしいです。
※車種名:STEP WGN Modulo X(ステップ ワゴン モデューロ エックス)
楽曲”Mexican Flyer (メキシカン・フライヤー)”について
オリジナルは故ケン・ウッドマン氏によって作曲された作品 です。
1960年代に発表されたディスコ調の楽曲 で、これをゲーム開発元のセガが使用権を得て 、『スペースチャンネル5』で使用しています。
2004年公開の映画『スウィングガールズ』では、演奏シーンで使用されるなど、名曲だけに多くの作品で登場しています。
またこの楽曲はアーティストによってアレンジされたカバー曲も多く、それをオリジナルとする見解を多く見かけますが、実際にはオリジナルの作曲者はこのケン・ウッドマン氏 になります。
このゲームに限らず、映画やカバーとして多くの作品で使用されているように、アーティスト、そしてユーザーに愛されている楽曲です。
故ケン・ウッドマン氏とは?
イギリスの作曲家、トランぺッター 。1928~2000年(没72歳)。
個人的に慣れ親しんでいた音楽だっただけに、『スペースチャンネル5』発売の翌年に亡くなってしまったようで とても残念です。
Mexican Flyer のオリジナル収録メディアは?
ケン・ウッドマン氏が所属するバンド “Ken Woodman And His Piccadilly Brass (ケン・ウッドマン アンド ヒズ・ピカデリー・ブラス) ” が、1966年に発表したアルバム『THAT’S NICE』 (LPレコード)のA面(オモテ面)4曲目に収録されています。
原曲を聴くにはAmazon Musicで!
現在、原曲はAmazon Musicで提供され、Amazon Prime のユーザーは無料で利用できます。
こちらはコンピレーションアルバム『The Thriller Memorandum』(1995)に収録されています。
カバー曲はiTunesStoreで!
iTunesStoreで検索するとこれだけの種類の”Mexican Flyer”がカバー曲としてリリースされていることがわかります。試聴用サンプルが相当な長尺で用意されているので、原曲とは異なる雰囲気を一度 確認してみてはいかがですか。
他に映画『スウィングガールズ』版があるのもポイントですね。ちなみに下から2番目のTEKARUとは、『消滅都市』や『サウザンドメモリーズ』、『討鬼伝』などの楽曲を手掛けるゲームミュージックバンドです。
解明!CMで使用されている音源はコレ!
CMで流れている楽曲には、オリジナルが存在していることは紹介させていただきました。ではCMで流れている曲の音源は何を使用しているのでしょうか。
これは Honda Movie Channel にも記載があるように、Skeewiff の『GREATEST WIFFS』 というアルバムの楽曲を使用しています。
[リンク]本田技研工業株式会社 (Honda)のステップワゴン|動画ページHonda Movie Channel
http://www.honda.co.jp/movie/201610/stepwgn01/index.html
Skeewiff 『GREATEST WIFFS』の紹介
アルバムでは14曲目 に、CMで使用されている”Mexican Flyer “が収録されています。ライナーノーツにはしっかりと「Written by Ken Woodman」と、オリジナルが存在することが書かれた一文が掲載されています。
これを機会に、このアルバムに収録されているSkeewiffの他の楽曲も鑑賞してみてはいかがですか。
【発売日】 2014年6月25日
【レーベル】Rambling RECORDS
【品番】 RBCP-2760
【価格】 2,700円(込)
Amazon.co.jp へ
iTunesStoreでは楽曲を単体で購入できます
アルバム(全曲)購入もできます。
検証●オリジナルとゲーム『スペースチャンネル5』とSkeewiff版の相違
オリジナルとゲーム『スペースチャンネル5』
『スペースチャンネル5』で使用されている”Mexican Flyer”の詳細についてあまり明言されていないので、独自に楽曲について検証してみました。まずゲームのサントラのほとんどにはメインテーマである、この”Mexican Flyer”が収録されていますが、その表記として「オリジナル」と付け加えられています。これはゲーム用に編曲されたものではなく、原曲そのものを使用していると解釈できます。つまりは昔のKen Woodman And His Piccadilly Brassの音源をそのまま当て込んで使用しているものと思われます。
ゲーム『スペースチャンネル5』とSkeewiff版
続いて『スペースチャンネル5』とSkeewiff版の同曲の比較ですが、音楽に関心がある方ならすぐにお分かりかと思います。まずオリジナルは、昔の音源らしく音がやや歪みザラついている印象です。また初めの方の、リムショットのようなパーカッションの音階がやや高いかんじです。
それに対してSkeewiff版は冒頭で女性の声でFooFooFooFooと入り、ドラムとハイハットが同時に鳴り、メリハリのあるシャキシャキとしたリズムで展開されるあたりからも相違が判断できます。
いずれにしても楽曲の最後まで聴けば、曲の様子が異なるので違いに気がつくものと思います。
まとめ●図解MexicanFlyerの系譜
この記事の概要をまとめてみました。
まとめ!
ホンダ ステップ ワゴン Modulo XのCMで使用されている曲のタイトルは、”Mexican Flyer”という名称。オリジナルはゲーム『スペースチャンネル5』ではなく、 故ケン・ウッドマン氏の楽曲。CMで使用されている音源は、イギリスの2組ユニット—Skeewiffの『GREATEST WIFFS』が出典元である。
以下に各作品のつながりの様子を簡単な図でまとめてみました。
<画像出典>
『スペースチャンネル5』:自前/『SPACE CHANNEL 5 REMIX TRACKS』:自前/『GREATEST WIFFS』:自前/ステップ ワゴン Modulo X「デザイン」篇CM:動画より1コマを抜粋(自前)
▼上図で触れているCD『SPACE CHANNEL 5 REMIX TRACKS』 について、別途記事にまとめました。
細かいことで恐縮ですが。
「オリジナルの楽曲が収録されている」という表現は当時の音質のまま収録されているという意味ではなく、現代の技術でノイズの除去等が行われているものと思われます。またFKEEWIFFの『GREATEST WIFFS』の曲がCMに使用されているという表現についても、そのままCDの音声がCMで流れているわけではありません。工場でプレスする際に使用するような高音質な音源ソースを使用しているはずです。
ゲーム『スペースチャンネル5』について
このようにホンダのCMで使用されている曲は、ゲーム『スペースチャンネル5』から出典されたものではないことを説明させていただきましたが、ここからはそのCMと共に話題にあがる、このゲーム作品について紹介します。
ゲーム『スペースチャンネル5 パート2』 PS3/Xbox360 公式プロモーションムービー
これはシリーズ2作目の公式映像となりますが、ゲームの魅力が うまくまとめられています。冒頭で”Mexican Flyer”が流れます。
※初代『スペースチャンネル5』リリースの時代は、動画をインターネットで公開する文化がなかったため、ここでは2作目の動画を使用しています。
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ゲーム『スペースチャンネル5』とは?
本作は1999年秋の東京ゲームショウで初めて発表 され、同年12月にドリームキャストで発売された音楽ゲームです。
物語概要
※私ARKによる要約
時は未来、突如として現れたモロ星人が「踊らせビーム」を人々に発射。それを浴びせられるとへんな踊りをさせられ、人々はパニックに。この事件をいち早くキャッチした宇宙放送局が「スペースチャンネル5」、そのリポーターが「うらら」である。「とりあえず踊ってみたいと思います!」という彼女のひとことからゲームの幕があがる。
テレビ番組風に進行する様子は まるで生放送そのもので、新人リポーター うらら が、捕らわれた人たちをダンスバトルで救出するという物語で、プレイ次第で視聴率が左右されます。操作の基本は方向ボタンと2つのボタンでダンスをこなすことになりますが、この世界観と相まって非常にテンポよく進行されます。
ゲーム作品の話題性
故マイケル・ジャクソン氏 自ら、ノーギャラで本作品への出演を熱望 。実際にマイケル自身としてゲーム内に登場していて、音声も本人によるものです。そしてプレイヤーである”うらら”は、あくまでも うらら本人が実在 し、出演しているという設定になっているため、声優は明かされていません。
本シリーズはこのように当時から興味深いエピソードと話題性をもち、いまでもファンが多い作品です。
[リンク]スペースチャンネル5|公式サイト
http://ch5.sega.jp/SpaceChannel5/
[リンク]スペースチャンネル5 Part2|公式サイト
http://ch5.sega.jp/SpaceChannel5Part2/
所有している関連商品(一部)の紹介
▲シリーズで いちばん初めに発売された、記念すべきドリームキャスト版『スペースチャンネル5』です。
この作品が好きで、当時リアルタイムでたくさん関連商品を買っていました。
▲ピンクは製品発売前のデモ版。2枚あるサントラ、白いジャケットの方にはオリジナルの”Mexican Flyer”が、シルバーの方にはリミックス版の同曲が収録されています。右はPlayStation2版の同作Part2のゲームソフト。
そして、VR版も あいかわらずの世界観です
VRで実現される『スペースチャンネル5 VR ウキウキビューイングショー 』のデモ版が、今年の夏に東京ゲームショウ2016で公開されました。
[リンク]スペースチャンネル5 VR ウキウキビューイングショー|公式サイト
http://sc5-vr.com/
これから うららのフィギュアが発売されるっ
株式会社マックスファクトリー製品
スペースチャンネル5 シリーズ うらら うきうきホワイトver. ノンスケール ABS&PVC製 塗装済み可動フィギュア
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